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健康と禁煙の情報

禁煙 Q&A

Q&Aのページは、禁煙に関する重要な質問や、過去の禁煙マラソンにおいてランナーからの質問に対し、高橋主宰や医師団アドバイザーが答えたものをまとめてあります。


経過知識|症状|方法意義ニコチンパッチ&ガム


症状


Q 夜早く目が覚めて昼間眠くなる。どうしてでしょうか。こんなんことなら、一日1本でもたばこをすったほうが良いように思います。

A 体が戻りつつあります。ここへのニコチン注入はせっかくの努力をニコチン中毒に引き戻してしまうもの。何とか今の一時期をすごしてしまうと、もうそんなに簡単には戻らなくなります。そういう意味では、1日1本というのは損なやり方です。
いつも言うことですが、禁煙って彼女との別れと似たところがあります。未練たらたらでは、どうにも別れづらいものですが、かといって短時間ずつ逢えば、なおつらいですよね。
どんな別れ方をしても、未練は残ります。それがたばこというものです。あきらめて、思いきって未練を断ち切るしかないのでは?あきらめられないというのも、実はニコチンの禁断症状のひとつなのですよ。

Q 昼間とにかく眠い。後頭部にしびれたような感じがあります。頭痛がします。頭痛薬は飲んで良いのですか。

A 飲んでよいですよ。眠いとき、ゆっくり寝ることも大切です。ビタミンCは、錠剤より果物を一つ余分に買ってはどうでしょう。果物の香を、思いきり吸い込んでください。今までたばこでぼけてしまっていた嗅覚がもどっているのわかります。たばこをやめるときは果物を多めにとる。
外国ではオレンジが推奨品ですが。もちろんビタミンCも多いのですが、それより酸っぱさが効くようです。

Q 口が異常に渇きます。起きたときなど、タバコ吸っていたときよりひどいぐらいです。どうしてでしょうか。(禁煙4日50歳主婦)

A 禁煙を始めて、半数位の人に、口が乾く、喉が乾く、鼻が乾く、といった乾くの症状が現われます。
たばこは喉や鼻にとって、ものすごく強い刺激です。でもいままでそう感じなかったでしょ。刺激慣れしてしまっていたからです。ところが、今、たばこをやめて、つよ〜い刺激が来なくなった。
今までたばこの刺激にたいして水分を出していた口や喉の細胞が、鞭が来なくなって、あ、もう働かなくてよいんだとほっとしている。そういう状態です。
少し不愉快かもしれませんが、これもたばこをやめて体がもとに戻って行く一つの過程だと思ってください。耳鼻科の先生に伺うと、必ず元にもどりますから、それまで自分で水分を補ってすごしてくださいとのことでした。どうぞ安心くださいね。

Q 3日めですが、喜怒哀楽が激しく小さなことに喜んだり、ちょっとしたことに悲しくなったり、禁煙の影響でしょうか?

A ああ、それそれ。典型的なニコチン切れの症状です。ニコチンスキーって不思議ですね。まるで自分が考えているみたいな理性的な顔で「ここで我慢してもしょうがない」「辛抱するより1本吸ったほうがからだに良い」とささやくかと思えば、髪の毛を振り乱した女性みたいに「悲しい、寂しい!」と感情に訴えます。すべて、ニコチンという薬物の多彩な働きの裏返しで、数日すれば「ああ、あれは罠だった」とわかるのですが。そのうえ今は秋ですから、ますます寂しさがつのるかもしれません。今はとにかく、ニコチンが抜けて行く時は女学生みたいにセンチメンタルになりやすい時期だと自分に言い聞かせること。そして、誘惑に乗らないように、体を忙しく動かし続けて、ニコチンが抜けきるまでの時間を、なんとか無事にお過ごし下さるよう、応援しています。

Q 禁煙3日目ですが、伸びをすると、ふくらはぎがつって七転八倒をしてしまいます。これも副作用なのでしょうか。

A 副作用というより、これもニコチンが体から抜けて行くときの一つの症状です。これも、けっこう大勢の人に出ます。ひどくなると、歩けないというところまでいった人もいます。まあ、それだけニコチンが大きな影響を身体的に及ぼしていたという証拠のようなものですが。消えるまでの期間は人各々ですが、まあ大体2週間以内には消失すると思ってください。2週間たっても続くなら、整形外科の先生にご相談ください。

Q 禁煙して2週間ですが、けっこうひんぱんにイライラするのです。いよいよニコチン切れの断末魔なのでしょうか。それとも私の人格に問題があるのでしょうか。

A ご指摘のように、ニコチン切れの断末魔です。2週間を走りぬけていらっしゃいますから、そろそろちょっと疲れも出るでしょうが、奥さんは、もっとはらはらしながら見守っていらしたことでしょう。ねぎらいの言葉をかけてさしあげてくださいね。

Q 禁煙2週目くらいになってさびしさにとらわれています。なぜか必要以上に憂鬱になるように思います。たばこをやめたせいでしょうか。

A この、さびしくなる、憂鬱になるというのも、ニコチン離脱症状というか、ニコチンの記憶回路が消えて行くときによくあらわれる一時的な症状のひとつです。
寂しくなりやすい時期が重なってしまいましたね。そのためか、少し早く出てきています。
元気が出ないときに、どうしたら良いでしょうか。一時的なものだと割り切って身を任せるのも良い方法です。自然に消えて行くものですから。寝るのも、いいですね。眠ると、つらいことの半分は消えてくれますものね。買い物にいって時間をわすれる、勤務に出るといったような没頭できることをするのも、もちろん良いでしょう。
今いる場所を離れるのも一つの方法でしょうね。家から出る、散歩をする、田舎道を歩く。
普段あまり行かない道を、秋の香りを楽しみながらゆったりと歩いて見ませんか。
それでも、どうにも空しくなったら、せっせ、せっせとアドバイス、感想を送るというのはどうでしょう。一番元気の付く薬かもしれません。

Q 禁煙して1週間がたちましたが、これからは、タバコのないぽっかり空いた部分が心にあるようで、さびしくてたまりません。これをどうやって埋めてゆけばよいのでしょうか。

A ぽっかり空いた部分を如何に埋めていくかという不安も、ニコチンの攻撃ですから。もう少し吸わないことに慣れたら、そのことがわかって気持ちが楽になります。そのころには、きっともうぽっかり空いた部分には頓着せずに生きて行けることに気付かれますでしょう。

Q タバコを人生のパートナーないしエッセンス的に捉え、これが無くなることに対する寂しさを強く感じ、寿命が短くなっても…などと考え、あえなく喫煙復活しそうです。

A そう、これこそが、ニコチンの最後のわな、最後の砦です。ほんとうは、ニコチンの記憶の作りだした幻想、たんにニコチン回路のおき土産ですのに、まるで自分の理性で考えたことのように思わせる、とても巧妙な罠です。これが罠だということは、やめて2ヵ月するとはっきりとわかるようになりますが、それまでのニコチンの攻撃に負けてあえなく罠に落ちるということを防ぐ方法は、徹底的に無視すること。あなたはだれ?わたしは知りませんよ、と無視する。それでもしつこく言い寄ってきたら、こんどは、これはニコチンの虫が騒いでいるのだ、「自分の理性ではない」と、声にだして言い聞かせる。これを、ニコチンの罠がすりよってくるたびに繰り返していると、1、2週間で罠のほうが退散します。

Q 禁煙をはじめて1週間、まだ集中力が戻りません。そのうち仕事で大ボケしそうなので、心配です。なにか良い方法はありませんか?

A あと1週間は、仕事は減量するほうがいいですね。「禁煙をはじめて2週間くらいは、インフルエンザにかかったと思って仕事をへらしたほうが良い」といった先輩がいましたが、インフルエンザまでゆかずとも、ちょっと流行の風邪をひいたと思って仕事を今少し減量するのが、大ぼけで転ばぬ先の杖、でしょうね。

Q 頭がぼーっとしています。
頭が痛いのではない。身体がだるいのではない。何か考えることが出来ないわけではない。
睡眠時間からして眠いはずはないのです。このまま、ぼーっとしたままだとすると大変なことです。禁煙の副作用でしょうか。このまま続けても大丈夫でしょうか。

A ご安心ください。ニコチン離脱症状です。今の時期に、実に多くの方に現われています。一時的なもので、しばらくで必ず消えます。たいていの場合、1ヵ月付近でましになり、2カ月ごろには、思い出話にすることができる人が多いのですが、人によっては3ヵ月続いたということもあります。しかし、ずっとこのままという人は、絶対にありません。断言できます。禁煙というのは、こういったことも経験して、はじめて手にする栄冠なのです。きわめて順調な禁煙の経過の一場面です。どうぞ安心して禁煙をこのままお続けください。

Q 禁煙して2週間ですが、眠気で困っています。こんなことで、禁煙ができるのだろうか、いっそのこと吸った方がと考えてしまいます。なにか良いアドバイスをください。

A ニコチンは一種の覚醒剤です。脳細胞への鞭です。目覚め薬です。ですから、ニコチンを体に入れると、(つまりたばこを吸うと)目が覚めますから、まるで頭がよく働くように思うのですが、これは幻想です。実のところは、たばこを吸っている人は、脳の血液量も少なく、記憶力はたばこを吸わないときの90%しかないという結果がでているのですが。禁煙して、ニコチンの覚醒作用が切れてくると、今まで働きすぎだった脳細胞は、正常の働きに戻って行きます。つまり、夜はしっかり寝て朝は早く目覚めてさわやかで、昼間働くと眠くなる。これは人間がまだ動物であった時代から持っている自然な脳の働きです。これが、ごく普通の禁煙の経過です。ではいつまでこの自然な形が続くかというと、人に依りますが、たいてい1ヵ月くらいで今の現代人の生活時間にあわせた形にもどります。つまり、昼の眠さが軽減してゆき、夜の睡眠時間が増えます。
ですから、考えて見れば、この眠気というのは、体にとっては、ほんとうは望ましい変化なんですよね。ただ、今の現代人の生活に、不便なのだけが困りますが。
何といっても一番なのが、眠いときに寝ることです。仕事の量を減らしておいたり、かくれて昼寝できる場所をさがしておいたりというのも、禁煙の最初の1ヵ月くらいは必要でしょうね。ですが、どうにも仕事に不便という向きには、ニコチンと同じ覚醒作用をもつコーヒーを使ったり、暑い茶をのんで目をさましたり、氷を口にいれたりします。(コーヒーがたばことリンクしてしまっている人には使えませんので、濃い日本茶にしてもらうこともあります)

Q 禁煙したら、胃の調子が良くなると聞いていましたが、ちっとも良くならないどころか、ますます胃薬が必要です。なにか病気なのでしょうか?

A ニコチンは胃に行く血液の量を最初の一服目で減らしますから、たばこをやめると胃への血液の量は回復して、一時的にせよ、胃の調子は良くなります。でもそれを上回る負担をかけてしまったら、やっぱり腹も身のうち、胃もギブアップですよね。ただ、不思議なことに、胃の調子がずうっと悪い人もいます。大勢の禁煙をみていましても、やはり1割くらいの方はいい時期がなく悪いばかり。理屈通りにはゆかないものですね。たぶん、しらずしらずのうちにストレスが胃を攻撃するのでしょう。とにかく、体重が増えぎみで胃の調子が悪ければ食事を減らす。体重が落ちてきていたら医者というのでどうでしょうか。

Q 禁煙して1週間、眠くて、ねむくて...、おかしいのです。大丈夫でしょうか?

A 眠い眠いモードですね。今までTで酷使してきた分、脳細胞が睡眠を要求しているのですね。車の運転中の眠気には、歯ブラシに少しの歯磨をつけるの、試して見ました?いつまでも続きはしませんが、それまでのあいだ不便ですから、コーヒーも活用ください。でも、一番いいのはこっそり寝る場所を確保すること。それが眠い眠いモードからの一番の脱出方法です。

Q 禁煙して13日、沈んだ気持ちを奮い立たせたくなって、たばこを吸ってしまいました。どうしたら気持ちが沈まずに済むでしょうか?

A 気持ちが、どうしようもなく沈んだのでたばこを吸ってしまったのですね。でも、もうその方法はとらないようにしましょう。これこそ、ニコチンスキーの一番絶妙な攻撃方法なんですよ。沈む気持ちを引き立てるのに、たばこ以外の方法がないように思わせるんですよね。気持ちが沈んでいるのは、あなただけではないでしょう。秋ですもの。しかも禁煙のあとでしょう。みんな沈みがちなんです。でも、沈んでいても、日がたてば、自然に、気持ちが持ち直すから不思議です。そして、また、なにかほかのことをやって見ようかと思うようになります。
提案です。もし出歩けるのなら、無心になって新しいことをしてみませんか。花を買ってきて飾る。新しい食べ物に手をだす。そういったちょっとしたことをして、気持ちが沈んでいることばかり、考えないようにしませんか。無理はしなくて良いのです。禁煙に慣れてくれば、気持ちは自然に持ち直しますから。

Q 禁煙してから、それほど水も摂取していないのにむくんでいるようで心配です。足をぎゅっと押してみると、へこんで、戻ってきません。腎臓に何か起こっているのでしょうか?

A むくみには、いろんな種類があります。心臓からくるむくみ、腎臓から来るむくみと、ホルモンの異常、そして一番多いのが、一時的な、心配のいらないむくみです。
このどれでしょうかということは、最終的には検査が必要なのですが、心臓からくるむくみ、腎臓から来るむくみですと、これは相当重症というか、病気が進んでからでるものですので、いままでから何らかの症状があったり、検査で異常をいわれていたりすることが多く、いきなりむくみで病気が発見されるということは少ないようです。ホルモンの異常には甲状腺のホルモンが関与するものと、更年期のようなホルモンが関与する場合があります。これはむくみではじめて病気が発見されることもあるのですが、押してへこむことから、甲状腺はちょっと考えにくい。となりますと、あまりあわてる必要はないものだけが残りますので、もしこのままあと2週間たっても同じ様な程度で続くようなら、一度内科を受診してみてくださるということで良いと思います。

Q 禁煙して2週間、どうにも仕事に集中できません。締め切り直前の原稿がありまして、今日まで何も書けずにきてしまいました。吸いたい。この気持ちを、とても黙殺できそうにありません。

A 黙殺だけでは少し不足かもしれませんので、補足させてください。
たばこなしで仕事ができるかどうかというのは能力の問題ではなくて、慣れの問題です。たばこをやめて、ものを深く考えることができるようになった、とかたばこをやめてから解決策がみつかったということは珍しくありません。アドバイスメールにも書きましたが、医学的にみても、喫煙すると一酸化炭素やニコチンの影響で脳へゆく血液の量、すなわち脳への酸素の供給は10%程度減ります。
これが特によく現れるのが記憶力で、喫煙すると記憶能力は1割減することが医学的に証明されています。それでもたばこを吸うと、何だか頭が良く働いて良い知恵がでるように思いますよね。そのとおりです。これは、ニコチンの覚醒剤としての働きで、眠気が取れるからなんですよ。
頭がよく働くのではなくて、目がさめる、そういうメカニズムですから、ニコチンなしでものを考えるなら、一つにはしっかり寝て睡眠不足をしないことでしょう。できれば、眠気の少ない朝、特に早朝の時間帯に仕事の主力を持ってこれるように工夫をなさってください。そして次には、ご自分の能力をもう少し信頼なさることです。たばこがなくても、ご自身の頭は、もって生まれた分だけ、ちゃんと働けるんですよ。もうおわかりでしょうが、たばこを吸ってきた今までだって、持って生まれた分しか働いていません。それで十分お仕事をこなしてこられたのですからどうぞ安心ください。そして一日も早く眠くない時間帯に仕事することに、慣れてみてくださいませんか。
あ、それと今の原稿は、たばこ無しでこなしてやると度胸を据えることですよ。吸ったところで、今の原稿はうまく書けません。ご自身の頭で、勝負なさってください。それには、とにかく寝て疲れをとることです。第1回の禁煙マラソンの時にも、物書きをお仕事にしていて〆切直前にSOSを出した人がいました。たばこを吸っても書けないとぱちんと自分に言い聞かせ、乗り切っていらっしゃいますよ。

Q 痰の中に黒っぽいものは含まれているのですが、これは何でしょうか?黒い痰とは真っ黒な痰が出てくるということでしょうか?

A 痰に黒っぽいものが含まれているというのは、今までの肺に貯まったゴミが出てきている証拠。良い形で身体がタバコを掃除していますね。真っ黒な痰は出る人と出ない人がいますから、出なくても心配なさらないでください。

Q 禁煙始めてから眠れなくなったのが心配です。これは自律神経の異常でしょうか?このまま続けても大丈夫でしょうか?

A 「眠れない」というより、眠るのだけど早く目が覚めるという形ではありませんか?その形ならふつうです。人によっては、この時期2時間ぐらいで目が覚めるという人もいます。その分昼間に眠くなって昼寝する人も多いのですよ。ニコチンという突っ張り棒がはずれて、脳が昼間疲れて夜元気になっているのですね。身体が回復してくる一つの過程ですから、喜んで迎えてください。タバコを吸う人は総じて夜型なのですが、禁煙を開始して1カ月位して禁煙に身体が慣れるころから、追々、朝型とか、夜型とか、自分本来の睡眠の姿になってゆきます。
禁煙は自律神経に影響します。というより、今までニコチンが自律神経に思いきり影響していたのですよ。ニコチンは神経の興奮剤ですから、自律神経も興奮させます。興奮剤を与え続けると、神経は無用の興奮をくりかえします。そして、興奮剤があるのが普段の状態だと感じるようになっています。禁煙でニコチンが切れれば、神経は正常の働きにもどるのですが、一時期、逆に神経が働かない時期があります。手先がしびれたり、ものが2重に見えたり、足が動かなかったり。血圧が一時大きく下がるのも、そのためのこともあります。治るまでの期間は人によって少し差があります。ほとんどは2週間以内ですが、1日ですむ人もあれば、3カ月続いたという人もいます。

Q 普段から食は細いほうでしたが、禁煙をはじめてからますます食欲が無くなりました。大丈夫でしょうか?

A 禁煙の後で食欲がなくなるのには、二つの場合が考えられます。
今までから胃が弱かった人の場合は、禁煙のストレスを胃が感じているのかもしれません。禁煙してから、うまくリラックスしてますか?目を閉じて力を順に入れて抜くなどのリラックスをやってみてください。禁煙して良かったなあ、ということを見つけてください。今までから胃が丈夫だという場合は、ニコチンの刺激がとれたせいかもしれませんね。どちらにしても、好きなものを口にするようにしてみてください。特に朝御飯、ゆっくり時間をとって良い雰囲気でたべてみませんか。ただし、1カ月たって改善する見込みがない場合や、胃痛が出てきている場合は、お医者さんに相談してくださいね。

Q 禁煙して1カ月です。禁煙してから喉のつかえが強くなりました。黒いタンが出る前兆なのかそれともガンかなにか、恐い病気ではないのか、心配です。

A ガンというよりは、タバコから身体が回復する一段階でしょう。乾燥する感じは、多くの方が禁煙途中で経験します。もちろん、確かにヘビースモーカーには咽頭癌、喉頭癌など、喉の領域のガンがとても多いのですが、医者にゆくのは、あと1カ月ほど待っても症状が消えないときで良いでしょう。

Q 60時間以上禁煙は続いているのですが頭がボーっとしています。酔っぱらっている感覚に似ています。これも禁断症状でしょうか。

A ニコチンによる禁断症状です。でも、ときどきこの症状が2カ月以上も続く人がいます。特にヘビースモーカーだったというわけでない人にもおこるので、不思議です。人によっては、目が霞んだり、ものが2重に見えたり、指先の感覚が全部なくなったりと、マヒかなと思うような重症のこともあるのですが、みなさん2カ月ほどできれいに消えています。それにしても、いろんなことをしてくれますね。ニコチンは。

Q ものすごい睡魔が襲って来ます。まるで生まれたての赤ちゃんか、病気みたいに。具合がわるいことが起こっているのではないかと心配です。

A 今までニコチンに酷使されていた脳がストライキ起こして休息したがっているのですよ。休ませてあげるのが一番ですね。

Q 昨年、禁煙に挑戦しましたが1ヶ月に体重が2kgも増えてしまい、肺ガンか、心筋梗塞または糖尿かと悩んだ末、肺ガンを取ってしまいました。この辺のサポートをお願いしたいものです。

A 太ると困る、そう思っている人は、禁煙と体重のコントロールの両方を手に入れる方法がありますので、これを読んでください。
タバコをやめると、二つのメカニズムが体重を増やす方向で働きます。
まず、ニコチンの作用で押さえられていた胃腸の働きが活発になりますから、消化吸収の効率が良くなり、今まで感じなかった空腹を感じるようになります。ようやく正常にもどるというか、本来あるべき姿に戻るということです。逆に言うと、胃腸の悪い人は良くなるということにもなるのですが、同じ量を食べていても、これだけでだいたい2kg体重が増加します。次に、禁煙のあと、つい食べる量が増えるという問題があります。食事は気を付けていても、ガムを噛むとか、アメを口にするとか、ジュース類を飲むとか。これは天井知らずで体重を増やします。なにしろ、普通のガムなら2、3箱でもうごはん1膳分くらいのカロリーがあるわけですから。
腹の足しになるならないと、カロリーの有無は別ですものね。
「太らない禁煙」を目指そうと思ったら、まず口に入れるものをチェック!
これには、めんどうでもノートに書くのが一番です。水と茶以外は、原則としてカロリーがありますから、何時にガム1枚というように書いて行きます。書くと、余分に食べなくなります。自分の口に注意するようになります。
禁煙をはじめたら、最低2週間は食べ物ノートを記録するようにしてください。
体重計も、使いましょう。安いものですから、1、2個余分に買って風呂の脱衣場だけでなく、食卓の下、冷蔵庫の前にも置いてください。そして、冷蔵庫を開けようと思ったら、まず乗る。食事の後先に、乗る。それもまた、ノートにつけます。めんどうがらずにこういったことをまめにする。これが一番大切です。
次に、同じ量を食べていても、2kg増える、と先程言いました。そのうえ、空腹を感じる事も、多くなります。これを解決するのは、野菜と海藻、この二つのキーワードです。体重増を絶対防ごうと思ったら、2週間は「菜食主義」になってしまってください。
お腹が空いたら、たくさん野菜を食べる。生でも良いのですが、生野菜は腹の足しになりませんね。ましてやドレッシング、マヨネーズなどカロリーの多いものをかけてしまうと、何をしていることやら---になりかねません。煮た野菜の方がおすすめです。夕食時に、煮た野菜を一鍋余分に作っておいて、お腹が空いた時に食べる。お腹が空いてから野菜を煮たのでは、間に合いませんから。冷蔵庫に入れて置いて、食べる前にレンジでチンしてください。もし寝る前や夜中に食べなければ、明朝の朝食にどうぞ。これで、体重はほとんど増えません。
ここまでをきちんと実行してもまだ体重が増えるようなら、こんどは食事内容を見直します。カロリー計算とまではゆかなくても、油ものをやめるとか、ご飯の量をへらすとか。そして次に、運動をするようにします。でもほとんどの人は、先に述べたノートチェックと、煮た野菜をきちんと実行するだけで大丈夫、体重はふえませんから、食事の内容や運動まで変更しなくて良いようです。
もう一度言います。大切なことは、やるべきことをきちんと実行することです。
食べたいものを食べて、体重を増やさないでおこうというのは無理です。太りたくない、その願望に見合うだけの努力を2週間続けてください。絶対に違ってきます。

Q 食事はきちっと食べてますが、「めまい」のような頭がふわっと浮く感じがするのですがこれも禁断症状なのでしょうか?

A その通り、りっぱな禁断症状です。2カ月もしないうちに消えてゆきますが、コーヒーなど熱い飲み物がきくようです。

Q 極端に何か食べたい症候群です。(特に甘い物が…ケーキ、アイス…)野菜中心の食生活は、なんとかできてるかも知れませんが、極端に甘い物が欲しくなるんですよ。
駄目だとわかっていても手が伸びる…
先生どうしたらいいんでしょうか?

A 太りますね。このままでは。方法は二つ。一つは、とにかく禁煙達成にむけて、食べ物のことは目をつむる。太るだけ太ってから、ゆっくりとダイエットして体重を戻すというやり方。もう一つは、いや、やっぱり太るのはいやだから、今のままで居たいという願望をバネに口に入れるものを考えるというやり方。甘いものには、鎮静作用があるそうな。
私は現実派の臨床医ですから、こういう場合には折衷案をだします。つまり、今週中は禁煙が落ちつかないから、食べる。来週になったらダイエット。これで何とか取り返しがつきますよ。そのかわり、来週は体重計と全身が写る大きな鏡を味方にして、ダイエットの方を、ちょっと頑張りましょうね。

Q もう15年以上慢性蕁麻疹に悩まされています。皮膚科にも通っていますが症状を押さえる薬(アタラックス)しかないみたいです。蕁麻疹にも煙草は良くないのでしょうか。因みに、小学生の時は小児喘息、今は蕁麻疹のほか鼻炎も慢性的です。

A 皮膚科の先生方にうかがうと、タバコがじん麻疹を悪化させるという方もいれば、余り関係ないという方もいます。とにかく、タバコをやめてみてじん麻疹が悪化することはありませんし、良くなれば儲けものですから、とりあえず禁煙してみてください。
なお、小児喘息と鼻炎には、タバコが悪化の要因であることがはっきりしています。

Q 禁煙してから5日程たちますが、右のお尻から右足の裏にかけてしびれることがあります。これは禁断症状なのでしょうか。

A しびれは、禁断症状のひとつとして、かなりの率で出てきます。からだのどの部位ということでなく、どこにでも出るようです。禁煙して5日目で出現した、しかも他の症状はない、ということになりますと、やはり禁断症状かと考えるのが妥当です。
たいていは1週間くらいで改善に向かうのですが、時には3カ月くらい続いて困ったこともありました。ですから、今の段階では余り心配せず一応様子をみてください。
今のしびれの部位がどんどん広がるとか、動きにくいところができたとか、痛むとかが出くるとか、1カ月たっても改善傾向がないとかでしたら、医師を受診されてはどうでしょうか。

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