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健康と禁煙の情報

禁煙 Q&A

Q&Aのページは、禁煙に関する重要な質問や、過去の禁煙マラソンにおいてランナーからの質問に対し、高橋主宰や医師団アドバイザーが答えたものをまとめてあります。


経過|知識症状方法意義ニコチンパッチ&ガム


経過


Q 今日、夕食の準備をしている最中に、猛烈に吸いたくなりました。禁煙を初めて4日、どうして今ごろと不思議です。

A 女性の方は、だいたい禁煙ができそうだ、となった段階で必ずといってよいほど、落し穴が来ます。たばこを世間的に認められていないこともあって、女性のほうが筋金入の喫煙者である場合が多いからでしょうか。でも心配なさらずに。次にまた落し穴がきても、あ、また来たと乗り切れます。
この経験が、禁煙を続ける大きな自信になります。メール、香、氷、フリスク、薫製、寝てしまう、1分間延ばす、それこそ何でも使いましょう。

Q 禁煙をはじめて3日目ですが、一日に何回か襲ってくる「吸いたい」の攻撃、何時になったら無くなるのかなあ。

A 心配ご無用、来週の今ごろは、先週はしんどかったね、と回想できますよ。完全になくなるのはまだだいぶ先ですが、攻撃回数はこの先2週にかけて、減って行きます。来月の今ごろは、かなり余裕ですから。

Q 禁煙4日目、30歳の主婦です。せめて何日かに1回、吸いたいなあ、って思うくらいならいいんですが、今みたいに1日の内、何度も思うようだと日常生活に差し障りがあります。結局は、まだ中毒症状がおさまってないんでしょうか。

A 何度も思うのもいまのうちだけ。恋人といっしょです。そのうち、記憶の中で思い出すだけで、手の温もり、息づかいまでは思い出さなくなります。それまで、そんなに長くかかりません。お待ちくださいね。

Q 禁煙10年の友人に聞きますと、吸いたくなくなるのに5年は掛かると脅かされています。ほんとうでしょうか。

A 中毒物質のニコチン自体は3日でほとんど体にのこらない状態になります。ところが、ニコチンが抜けてしまっても、あとあとまで脳の中に長年培ってきたニコチン回路というのが残ります。これはつまり、ニコチンを入れると調子が良くなるという条件反射、いわば記憶の産物です。単に記憶なのに、人によってはかなり苦しむことになります。思わぬ時に突然吸いたくなったりするのはこの回路のせいです。
たしかに、何年してもたばこを思い出さなくなるということはありませんね。それが、中毒というものですもの。これだけ毎日、一日に20回も40回も、逢瀬を重ねてきた恋人ですから、記憶から完全に消えさることはまず無理。まったく吸いたくなくなってしまったという人がいる反面、友人のように、5年、いや10年たってもまだ吸いたいという人も、それこそいっぱいいます。夢の中に至っては、20年たってもまだ出てくるということもめずらしくないという、しつこさです。
ただ、その吸いたいというのが、今と同じくらいハードに、吸いたい、吸いたい、吸いたいと、吸いたい気持ちが続くのかとなると、それはちょっと違うといえますでしょう。 禁煙して2週間くらいの今は、みなさん、ほとんど毎日、毎時間、たばこのことを思いだしますよね。ところが、1ヵ月くらいたつと、たばこのことを思い出さない時間が増えてきます。そして、気がついたら、一日のうち、たばこを思い出さないで過ごす時間のほうが、たばこを吸いたいと思う時間より長くなります。喫煙時の生活習慣に「はまった」ときには、たまらない思いがぶり返すのですが、そうでない時には忘れてすごせる。だから、普通の生活にもどってゆくことができる。ラクになってきたと言える。これが、ニコチンの記憶回路が消失してゆく一つの証拠でしょう。

Q 2週間が経過しました。自分でも驚くほど順調に続いていています。が、吸いたい欲求に耐えていく辛さがいつまで続くのでしょうか?

A もうしばらく続きます。だって、つい2週間前まで、一日に少なくとも30回は、たばこを口にもってゆく動作を繰り返していましたでしょう?どう少なく見積もっても、一月で900回、一年1080回という数の同じ動作をくりかえしていたのです。それを今やめている、そのことを考えただけでも、吸わないことに慣れるのにしばらく日数がかかることがおわかりいただけますでしょう。そのうえ、ニコチンの記憶がまだ残っていますから、なお辛いですね。でも不思議なものです。そのままの状態がずっと続いた人はいません。人間の体って、そうできているんです。だから、もう少し、もう少し待ってくださいね。1ヵ月ころには、いまの辛さが思い出になっています。

Q 禁煙12日間、何とか耐えていますが、まだ1日10回以上喫煙願望と闘っています。大丈夫でしょうか?

A たいへんな戦いの最中、喫煙願望と戦うのには、新しいかっこ良い自分のイメージとともに、具体的に何かほかのことをすることだと思います。とにかくじっとするのが一番損!!な方法ですもの。アドバイスをもう一度取り出して、まだやっていないこと、やれることを、こんなことと思わずに全部やって見てくださいね。そうするうちに、日が過ぎて、思いで話しでこのころのことを話せるようになるのですから。

Q どうしても最後の1本から次の1箱へ 行ってしまいます。1日15本ぐらいには減っているのですが(以前は40本)5時間程度は、我慢できますが、どうしても次にこまを進められません。やっぱり我慢しかないのでしょうか?

A 一日15本に減っているとは、すごいですね。ずっと我慢して15本に減らしていらしたと思います。これって、実のところ、すっぱりやめるより、よっぽどすごい根気と意思の力が必要なんです。
本当に、意思の強い方でないとできない。すごいと思いました。ただ、人間の我慢には限界があります。すっぱりやめた人達は、そろそろ峠をすぎて下り坂を実感していらっしゃる時期なのですが、15本に減らしているとニコチンスキーの攻撃が弱まらないんですよね。
禁煙は、山登りです。ピークのある山登りなら、少々山が高くてもできます。いつまでたっても下り坂にならない山登りは、しんどいですよね。今回のことで、きっとおわかりになったと思いますが。
ここでとるべき方法を二つ。どちらでも、お好きなほうを選んでください。

 1.  今から、禁煙を実行する
 2.  2日間思いきり吸って、未練を吹っ切ってから禁煙を実行する。

我慢だけでは禁煙はできません。我慢比べすると、ニコチンの罠に吸い込まれます。吸い込まれないためには、もう一度私の定期アドバイスメールを一から読んで、今できることをぜーんぶ実行してください。禁煙は、実際の作業です。実際に、ちいさな作業、ちいさな練習を積み重ねることにあるのです。熱い茶をふーふー吹きながら飲むのだって、練習です。深呼吸も、練習です。そのほかにも、参加者の方も、いろんな方法を提唱くださいましたね。そういったことを、してもしょうがないと思わず、実行する。5時間まできたのなら、そこから必死でやってみましょう。この実行の積み重ねの結果が、禁煙なのですから。

Q 禁煙して最初の数時間で、いつもじりじりします。ぼくだけ、どうしてこんな苦労しなければならないか、と思うとどうしても禁煙が続きません。

A あと3時間、あと1時間、あと30分、あと5分、ふーっ越えた。息を詰めて、ひたすら時間の過ぎるのを待つ。みんなそういう経験をして来ました。
四苦八苦で最初の数日を越える人も多い反面、まったく苦しみなく越える人もいます。でも、これが禁煙の不思議なところですが、最初に苦しみのなかった人は、あとで出てくる。最初にうんと格闘した人は、あとがラク。結局どこかで格闘しなければならないようにできているんですね。そして、この格闘を通って、はじめて、「禁煙見習い」が「本物の禁煙」に近づきます。どれだけニコチンと格闘したかが、これからのニコチンの誘惑を追い払う力になってゆく。実りの多い苦しみ、産みの苦しみかもしれません。多くの人は、決して楽々ではなかった。口に出すか出さないかだけで、みんな、多少なりともこの格闘を通り抜けています。
ところで、24時間0本勝負、これは私が禁煙外来で良く使う手です。不思議とうまく行きますので、どうにも禁煙に乗り出せないなら一度試してください。とにかく24時間だけ吸わないということを実行するのです。1時間ごとのシール作戦でも良いでしょう。めちゃくちゃに体を動かしたり、ため息をついたり、大声をだしたり、アドバイスを読んだり、先のことは考えず、この1時間、この5分、いや、この1分を吸わずに過ごすといった工夫もあります。そして早めに寝てしまう(これも大切)。これでとにかく、24時間になります。
24時間禁煙の翌朝は、吸ってもよし吸わなくても良し。やっぱり吸おうと思うなら、ここで吸って、翌日にまた24時間0本勝負に挑みます。これを数回繰り返すと、不思議なことに、24時間以上できるようになる。自分がわかってくるのです。試してください。

Q 禁煙して2週間まできてニコチンが欲しいと大攻撃を受けるなんて思ってもいませんでした。
不思議です。こんな経過で大丈夫でしょうか?

A いえいえ、なにも不思議ではないですよ。突然の大攻撃は戦いに付き物です。みんな、多少なりとも経験して、禁煙が本物になるんです。
そしてまた実に巧妙に神経戦を挑んできますね。こんな時期に攻撃を受けるなんて、もう禁煙は失敗じゃないかとか、禁煙しないほうがよいんじゃないかとか。ニコチンスキーの常套手段なのですが。ご自分の理性でない、魔の声だとご自身に言い聞かせてくださいね。

Q 一日50本以上が10数本になったのですが、ここから前に進めません。自己嫌悪です。どうしたら良いでしょうか?

A 一日50本以上が10数本になったって、すごいと思います。これはとっても意味のあることなんですよ。一つには、禁煙に大切な真剣な練習をこれだけ重ねてきているということ。体験は力なり。そしてもう一つは、50本を0にするのと、20本を0にするのでは後者のほうがずっとずっと楽だということ。
大成功ですよ。ここまでこれたのですから。自己嫌悪なんて、まったく必要ありません。ご自分をうんとうんと褒めてください。
さて、これからどうしましょうか。一つは、ちょっと逆戻りしてたばこを心行くまで吸ってから、清水の舞台からえいやっと飛び降りるつもりで禁煙に踏み切る。どうにも未練がのこって、という場合にお勧めです。もうひとつは、ここまで来たのですから、あとはやるっきゃないと禁煙してしまう。それこそ、悲壮な覚悟で、24時間を吸わない。使えるものはすべて使ってがむしゃらに24時間やってみましょうよ。だれでも、24時間は、できますから。
24時間たったらどうするかは、そのときにお決めになればよろしいのですよ。また吸うというのも、一つの決断ですし、もうちょっと吸わない時間をのばすという決断もあるでしょう。とにかく、なにはともあれ24時間。そして「やったー」という思いを手に入れてください。

Q 禁煙1ヶ月、思ったよりも気楽な道中でしたが、今頃になって一本でも一瞬でも吸いたいという感覚が今,私の全行動を支配しつつあります。周囲から「やめるのやめたら?」とか言われる始末どうしたのでしょうか?

A ほんと、禁煙は、ラクしては手に入りませんね。最初が楽だったら、あとがきつい。最初がきつかったら、あとがラク。今までが平穏無事だったのですから、多分あまり工夫はしていらっしゃらないでしょう。禁煙初心者にかえったつもりで、とにかく何もかも、やってみましょうよ。(手軽なのは、耳のつぼです。耳介のでっぱった所を指先で押します。ぜひやってみてください)
禁煙するからといって、周囲の人に苦しい思いをさせて良いわけが無いですから、イライラを周囲の人以外に向ける練習をしましょう。貧乏揺すり、髪をむしる、乾布摩擦、マッサージしてもらう----そしてもう一つの特効薬は、最初のころの参加者の皆さんのメールを読む。これが一番良い禁煙持続方法だと思います。
私は今、じん麻疹がでていますが、掻かずにがんばってみます。これって、結構イライラするのですが、きっとあと2日掻かなければじん麻疹は消えると思います。禁煙も、同じ事でしょう。あと2日頑張れば、また違ってきます。いっしょにがまんしましょうよ。(掻くのをがまんというのにも、耳のつぼは効きます。)

Q どうにもタバコが吸いたくなったときには、どのようにして乗り切るのが良いのでしょうか?

A 参加者の皆様からいただいたメールを覗いてみましょう。

現在、普段は車に乗る生活をしていないのですが、昨日助手席に乗せてもらってたら急に欲しくなりました。それもかなり強烈に。車に乗りながら吸ってたころの記憶を使って、甘い誘惑を仕掛けているんだと冷静に対処しました。

私のへんな気晴らし方法のひとつ。怪獣映画ファンで、ゴジラ、モスラなどが大好き喫煙怪獣(者)をみると、恥ずかしいので遠くからガメラのはく「火球」のつもりで、自分の肺にたまっているはずの「ニコチンCOタ-ル球」を"はーっ、はーっ、はーっ"と3発おみまいする。そして、おもむろに「ガメラは地球の守護神さ」とひとりつぶやく。

今回(4回目)の禁煙で30時間が経過したときに、仕事で、ある喫煙者と話し中でした。話を始めた当初は禁煙中と宣言してあったのですが、相手が吸っている煙草を見ていてどうにも我慢できなくなり、「一本下さい」ととうとう言ってしまいました。その時相手が今までの30時間が無駄になるといって、慌てて煙草を消して、それからは煙草を遠慮してくれました。そのおかげで4回目の禁煙が続いております。

最悪の環境を、なんとか仁丹と水で乗り切ったのでした。今回は本当にしんどかったですが、収穫もありました。喫煙者の様子をじっくりと観察できたからです。はっきり言って、「ボギー」とか「高倉健」みたいに吸っている人なんて、全然いないということがわかりました。タバコのイメージと現実には、とてつもないギャップがあるんですね。CM、映画、ドラマでタバコがカッコよく見えるのは、単純に、俳優やモデルがカッコイイからであり、現実生活で一般人がタバコを吸うと、男も女も「オヤジになるだけ」というのが、最近の私の観察結果です。どうしてもCMなどのイメージが頭から離れない場合は、自分の姿を鏡に映して、よく反省すると効果的です。

ティーカップを片手にお茶を飲んでいるところというのは、タバコとは違って、誰がやっても絵になりますよ。ちょっと遠くを見たりして。私の「お勧め」です。

Q 朝の仕事が一段落した後のほっとした時間に、タバコのことを考えている自分にドキッとしています。禁煙してもう3週間にもなるのに、どうしたのでしょうか?

A これは、ふつうの姿です。 禁煙して1週間以内の禁断症状は、人によって出たり出なかったりです。ところが、2週間目以降は、全員にニコチンの波状攻撃が襲いかかります。段々強くなる人もいます。忘れたはずのニコチンの回路がまた活性化します。また引いてゆきますからそれまでどうぞご用心ください。

Q 禁煙して4週間、あまりの自分の変わり様に驚いています。毎日60本も吸ってきたのに、こんなにラクにやめられるものでしょうか。この先、どこかに落とし穴が待っているような気がします。

A 落とし穴はもうありません。ニコチンスキー大尉の得意技の「1本だけ」のささやきを無視しさえすればあとは非喫煙者へ一直線です。でもくれぐれも最初の7日の状況は忘れないでくださいね。そうでないと、あんなに簡単にやめられたのだから、というのが出てしまいます。それを防ぐのには、文章に記録するのが一番です。禁煙の最初の1週間の状況、工夫したこと、禁煙してうれしかったことなど、箇条書きでもよいですから、書き留めて置いてください。

Q かつて禁煙2年後の1本で、喫煙者に逆戻りしてしまった人もいるとか。一体、このニコチンの誘惑は、いつまで続くのでしょう?

A そうですね。人によって大幅に違いますが、これが薄れてくるのが2ヵ月です。それでも完全に吸いたくなくなるというのではなくて、普段は吸いたいなんて考えずにすごし、何かのきっかけで「 吸いたいモード」に入るけれど、簡単に次の気持ちへ切り替えられる、といったところです。
「吸いたいモード」が完全に消えるのは?人によっては一生続きますといったら、がっかりでしょうか。ただ、今の時点では「吸いたいモード」からの脱却にエネルギーが必要ですよね。あと1、2ヶ月すると、「吸いたいモード」が襲ってきても、脱却に努力が必要なくなってゆきます。ここまでは確実に、だれにでも起こります。これから先は、何とも言えません。
人によっては、完全に非喫煙者になりきって、よくあんな臭いものを格好悪く吸ってたなあ、という人も大勢います。煙の臭いを「香り」と感じるのは、まだ喫煙者に近い、煙が「臭い」と感じ始めたら、非喫煙者のしるしと言われます。え?とても非喫煙者にはほど遠い、と思ってもどうぞご安心を。べつに非喫煙者になりきらなくても、禁煙は続けることができます。というより、大抵の人は、吸いたいことと実際に吸うこととが別で、吸わなくても何も困らないということを実感としてわかって来るのです。これが、自然体で禁煙が続くという状態です。

Q 禁煙後4週間が過ぎて、何となくTの事を思い出し、うっとりします。まだ禁断症状が残っているのでしょうか?

A 条件反射の記憶回路が活性化されるんですよね。禁断症状とよんで差し支えありません。ところで、このメールのようにニコチンのほうから悪さをしにくるのはしかたないのですが、自分から積極的に思い出すようになったら危険です。罠が、本格的になってきた証拠ですから、無視無視を決め込んでください。

Q 最近夢の中でタバコを吸ってしまい、はっとして目が覚めましたました。喫煙の夢を見るのは、危険信号なのか?それとも順調な印でしょうか?

A 1ヶ月頃というのは、タバコの夢をみる人が多い時期ですね。危険信号ではなくて、禁煙 の一つの段階です。そして、夢の内容がどうあれ、夢は夢と割り切るのが正しい対処法です。
ただ、それではもの足らないという方に、心理学的には夢は、現実では整理しきれなかったものを脳が整理してゆく過程だと 言われています。早い話、タバコが過去のものとなりつつある証拠です。せっせとタバコの夢を見て、脳の中を整理してください。とはいうものの、大抵は自責や後悔の念と一緒に見てしまう、冷や汗をかく夢で、あまり愉快ではないことが多いのですが、追々、回数が減ります。ご安心を。

Q やっと禁煙24時間を越えました。でも、どうにも吸いたくてもう続けられません。 何回もトライしているのに、どうして苦しさに変わりないのでしょうか?

A そうですね。苦しさには変わりありません。足を捻挫したら、何度捻挫しても、痛さには変わりが無いのと同じです。でも、何度か捻挫するうち、「あ、今の時期は、冷たい湿布が効きそうだ」とか、「今はじっとしてなきゃ治りが悪いな」とか経験が教えてくれて、自分の状態というものを客観的にみることができるようになりますよね。そして、対応が上手になる。禁煙も同じ事。だから、「転んでも良いですから、絶対リタイアなんて言わず、もう一度いっしょに走りましょうよ」とお誘いするのです。でも24時間。立派じゃないですか。次の記録を楽しみにお待ちしています。

Q 禁煙して10日もたつのに、食べ物や空気がおいしいとか感じられません。こんな状態では、禁煙していることがむなしくなります。それに、だんだん吸いたいという要求が大きくなってきているのですが?

A 身体の良い変化がでてこなくても、吸いたい気持ちはそのうちだんだんとおさまります。というより、禁煙への欲求以外のことに、だんだん目が向くようになります。そして、その頃にはむなしさよりも、何かが見つかります。それまで、あと一息、だまされたと思って、その調子で続けてください。きっと良い音が起こりますから。(いままで禁煙した人すべてに起こりました)もし起こらなかったら?その時になってから、また吸うという選択肢がしっかりありますよ。たばこを吸うのは、実に簡単な事ですもの。とにかく、そこまでやってみないことにはわかりませんよ。

Q なんとか4週間禁煙したのですが、まだ吸いたくていらいらします。まだ、体の中にニコチンは残っているのでしょうか?

A いいえ、ニコチンは3日でほとんど身体から消え、2週間で完璧に出てゆきます。ではどうしてニコチンが欲しくなるか。これは、ニコチンが残していった記憶の回路つまり、「ニコチンが入るといいよー」という条件反射です。撤退するときに一触即発の地雷原を残していってくれたようなもの。でもそのなかを4週間、がんばってこられたのですから、あとは地雷原ではなくて時折ふりかかる「誘惑」から身をかわして走り抜けてください。応援してます。

Q 一日60本のヘビースモーカー(禁煙経験無し)でしたが、まったくといって良いほど苦もなく禁煙を続けて今で2週間です。こんなことで大丈夫でしょうか。それとも後で苦しい時期が来るのでしょうか。

A 禁煙外来での経験からもうしますと、喫煙年数や本数で、ゲリラの攻撃の有無が決まるのではなさそうです。では何か。一口では言いにくいのですが、しいて言えば「本人がどれくらい気持ちを整理して禁煙にかかるか」もっと簡単に言えば、「喫煙している姿はかっこわるい」「タバコを吸うのは、おかあちゃんのオッパイに吸い付いている赤ちゃんと同じだ」(喫煙者さん、ごめんなさい)とわかった人には、ニコチンのゲリラ攻撃はありません。世に言う「禁断症状」とは無縁の禁煙のコースで、60本吸っていても、100本吸っていてもすっとやめる人はこの経過を取ります。
ただ、水を差すようですが、この経過には難点が二つあります。一つは、あまりにも簡単にやめられたため、また簡単に吸いはじめてしまう。次の禁煙は、今ほど簡単にはゆきません。 吸ってしまってから、自分は途方もない宝物を取り落としたことに気付きます。もう一つの難点は、人によってですが、1カ月目くらいの頃になって、心の油断をねらって、ニコチンゲリラが猛攻をかけてくることがあることです。その時期に攻撃があるかもしれないと心準備さえしていれば、乗り切るのは簡単です。とにかく無視することで無事に過ぎますから。

Q 先生!禁煙して1カ月ですが、吸いたい吸いたい吸いたいモードが続いてきます。1本でも吸うとだめでしょうか?肺に入れない吸いかたぐらいは良いのでしょうか?

A 肺に入れない吸いかたをしていればニコチンは入らないかというと、これが大きな間違いです。 なにしろ、ニコチンは口の粘膜からも吸収されるのです。だから、もちろん金魚吸いでも、吸収されます。タールだとか、一酸化炭素だとかのほかの有害物質が入らないから、金魚吸いのほうが普通の吸い方よりはよいのでしょうけど、たばこをやめるとか、ニコチン中毒から脱却する、という観点からは、厳しいですけど全くダメです。

Q 禁煙して2週間、歯の回り、1mmほどがきれいなpink色になりました。これは、私の気のせいでしょうか?

A 良いことに気付きましたね。ニコチンが消えると、歯茎だけでなく、全身の皮膚や、胃腸の粘膜までつまり身体の表面すべてに血行がよくなり、きれいになります。お肌も、違ってきます。禁煙して、早い時期に現れる、良い兆候です。

Q 今62歳です。ここ30年間は、1日40本吸っていました。その割には、禁煙による肉体的苦痛も、精神的苦痛もほとんどなく1週間がたちました。これからみなさんが味わっていらしゃる苦痛に遭遇するのか?あまりにも楽に禁煙ができたので心配しています。

A 禁煙の道筋にはいろいろありますが、一番望ましい道筋をたどっていらっしゃるようで、何よりです。
禁煙が、全く苦痛なくできる。これは、次の二通りの場合におこるように思います。 一つは、吸い始めて間もない時期のように、毎日吸っていない場合。(「プレ喫煙者」とでも言いましょうか。)もう一つは、タバコを「卒業する時期」が来ている場合です。なあんだ、タバコなんて吸わなくても普通に生きて行けるんだと、すっと心におさまる、その状態になると、禁断症状無縁の禁煙です。どちらかというとヘビースモーカーだった人、60歳以上、男性という条件が多いようです。(常識的には禁煙が難しい条件なのですが、これが逆なのです)こういう経過をみていると、禁煙って、一種の、「悟りの境地」ではないかと考えてしまいます。
ところが、これがなかなかできない。特に、若いときには、難しい。やはり、それなりの人生経験、とくに過去の苦労が必要なのかな、と考えてしまいます。
ところで、「あとから苦しい時期がくるのでしょうか」というご質問ですが、今は、「多 分来ないでしょう、来るとしたら、1本だけ吸いたいという突発的な要求かな」とお答えするに留まります。最初この経過をとっても1週間を過ぎた頃から、禁断症状がぶり返す人がいます。女性に多いのですが。(もちろん、女性の方でも、世の男性同様に、禁断症状は最初がピークであとは下り坂のコースも多いです、ご安心を)ですが、この経過のほとんどの方は、もう一生タバコとは縁の切れた生活に、すっと入って行きます。禁煙の、不思議さです。

Q 再スタートを何度も繰り返しています。女性の方が禁煙しにくいという説を聞きましたが、それは何が原因なのでしょうか。私の観察では、一般的に女性の方が最終的にはガンコに見えるのですが。中毒に関してだけは、違うのでしょうか。

A 女性が頑固なのではありません。女性の方、とくに中年以降は、タバコを吸うことがあまり社会的に容認されていない中で吸ってきた、いわば筋金入りのスモーカーだからです。 やめられるくらいなら、とっくにやめてる。そういう人たちだからです。
それともう一つ、女性の場合は、本数の少ない人が多いですね。一日2箱、3箱というヘビースモーカーさんは男性に比べて少ない。たいてい一日1箱以内です。それならニコチン中毒は軽いかというと、これがそうではなくて、少ない本数でしっかりニコチン中毒なのです。多分、男性よりも惜しみ惜しみ1本を吸うためでしょうか。吸い方が念入りなんですね。だから、やめにくい。しかも、これは不思議なことですが、気を張って禁煙して3日目から2週目ごろまでにふっと気のゆるみが出る人が多いんです。ああ、よかった。禁煙できた。こう思ってからのニコチンスキーの攻撃の激烈なこと。戦う意欲をよほどしっかり持たないと、ここで負けちゃいます。これは女性のタバコが社会的にあまり認められていない東アジア地域に共通のようです。 ただ、若い女性の方は、男性と同じ吸い方で、男性と同じ意識ですから、とくにやめにくいということはありません。女性には、落とし穴が多いということですよ。でも、やめられます。

Q いつになったら、体も、頭も、たばこを欲しがらなくなるでしょうか。

A いずれ、体はニコチンを欲しがらなくなります。ところが、頭は頑固です。
ニコチンによる条件反射がこびりついて、記憶の中に甘い思い出として残ってきっかけがあれば、タバコは良かった、と頭をもたげます。
いつも言うのですが、禁煙は恋人との別れと同じです。別れた直後は、頭の中は彼女のことでいっぱい。手の温もりも、息づかいも、覚えていますよね。つまり、身体の反応を伴った記憶です。それが、年月と共に、段々と薄らぎます。何かの機会に、「彼女といっしょにいるときは、楽しかったなあ」、とか、「いっしょに海を見たなあ」、とか思いだしはしますけれど、隣に彼女が座っている気がする、といった身体の実感を伴いません。そして、思い出す時間がめっきり減ります。
今は、タバコのことが一日中頭にあって、気がつけば忘れている時間がある、といった状態でしょう。 それが、しばらくすると逆転します。一日中他のことを考えていて、ふとタバコのことも思い出して吸いたくなる。「いつになっても吸いたい」とタバコをやめた人が言うのは、こういうことであって、今の状態がずっと続くのでは絶対にありません。たばこがほしいという質がちがってくるのです。安心してください。そして、ありがたいことに「ああ、吸いたいのだなあ」と、自分で冷静に見ることが出来るようになります。矢も盾もなく、彼女の所へ走って行きたい、という思いがだんだんしなくなって、「自分は何やってんだろう」と自分を省みることができるようになるのとちょうど同じです。そこでばったりと彼女に出会わない限り、また燃え上がってしまうということが少ないように、そこまでくれば、1本だけなら、と油断して吸ってしまわない限り、禁煙を続けるのに、それほどの労力はいらなくなります。
ニコチンの誘惑を振り切る練習と訓練が必要なのもそこまでで、それからは自然体で、禁煙が続くようになるのです。

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